ゆうべつ@サッポロ/赤れんが庁舎・179分の1

赤レンガ庁舎内観1
赤レンガ庁舎内観2
赤レンガ庁舎内観3
赤レンガ庁舎内観4

 まず写真を見ていただきました。ここは「赤れんが庁舎」の愛称で知られる北海道庁旧本庁舎(札幌市中央区北3条西6丁目)の中です。写っているのは「HOKKAIDO 179BOX」。庁舎のリニューアルに合わせてできた「地域の魅力発信 1」のコーナーに設けられました。

 その名の通り道内179市町村のボックスに特産品や工芸品、パネル写真などが飾られていて、趣向を凝らした展示です。パノラマ映像で道内の国立公園などの雄大な自然風景も楽しめます。

 もちろん、湧別町のボックスもあります。何が展示されているかは、後ほど紹介するとして、まずは庁舎の案内から。

 赤れんが庁舎が完成したのは明治21年(1888年)。約250万個のレンガが使われ、21年後の42年に火災で内部が全焼しましたが、レンガ造りの外壁は残りました。復旧工事が施され、昭和43年(1968年)に現在の本庁舎が完成するまで、80年にわたって道行政の中枢機能を担いました。復原改修も行われ、翌44年に国の重要文化財に指定されました。

 それから半世紀。建物内外の劣化が進み、令和元年(2019年)から耐震対策を含めた「令和の大改修」とも呼ばれる大規模工事が進められ、今年(令和7年)7月25日にリニューアルオープンしました。町ホームページの「まちの話題」でも紹介しましたが、9月と10月に湧別町も参加して「ふるさとフェスタ」や「ほっかいどう秋の大収穫祭」が庁舎や周辺で開かれました。大収穫祭では出店したスタッフらが庁舎をバックに記念写真を撮る光景も見られました。

ほっかいどう秋の大収穫祭に出店したスタッフらが庁舎をバックに記念写真

 前置きが長くなりましたが、「179BOX」に湧別町が展示したものは。

179BOX湧別町の展示1
179BOX湧別町の展示2

 「リップちゃん」とサロマ湖産のカキのパネル写真です。リップちゃんは町のイメージキャラクター・チューピットの妹です。町企画財政課によると、町の代表的な観光資源のチューリップと特産品を広めようと選んだといいます。間口が縦28センチ、横34センチほどのボックス左下のスマートホンのマークにスマホを近づけると、町のホームページにつながる仕掛けになっています。

 道財産活用課に話を伺ったところ、展示物はボックスに入る大きさのもので、長期保存が可能なことなどが条件で、内容は市町村の裁量に任せているそう。なので、大きなものや生鮮品のたぐいは置いていません。各地の特産・名産品の包装箱や瓶、模型、マスコットなどを飾り、写真で代表的な産品やグルメ、名所、イベントなどを紹介しています。

 例えば筆者が過去に勤務した所だと、網走市が地ビールと写真は流氷観光砕氷船、室蘭市がカレーラーメンと室蘭やきとりや白鳥大橋など、帯広市がばんえい馬の蹄鉄と北の屋台や幸福駅など、稚内市が宗谷岬をあしらった珪藻土コースターとタコしゃぶや犬ぞりレースなど、といった具合。ああ行ったな、そういえば食べたなと、しばし思い出にふけりました。展示品は一定の時期に入れ替えることも検討していくそうです。

 今回のリニューアルにあたり、展示コーナーは「北海道の歴史、文化、観光などの情報を発信し、道民はもとより道外、海外からの観光客に全道各地に足を運んでもらうきっかけにする」(財産活用課)ことを目的にしたといいます。

 179市町村を紹介するコーナーはもう一つ、ゲーム感覚の展示があります。

HOKKAIDO 179DARTS(ダーツ)1
HOKKAIDO 179DARTS(ダーツ)2
HOKKAIDO 179DARTS(ダーツ)3

 これは「地域の魅力発信 2」の「HOKKAIDO 179DARTS(ダーツ)」。正面スクリーンに登場する北海道を的に、バドミントンの羽根(シャトル)のような形をした磁石付きの矢を投げると、当たった市町村の魅力を伝える映像が流れる仕組みです。ダーツを元の場所に戻すと、ホームページなどにつながるQRコードが付いたチケットがもらえます。

 試しに3回挑戦しましたが、湧別町には当たりませんでした。湧別の話を書く欄なので狙いましたが、たまたま当たった場所の情報を知る楽しみもあるということで、どこに当たってどんな映像が流れるか、機会があればぜひチャレンジしてみてください。

 館内はほかにも、屯田兵村と兵屋や森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」の写真や模型などが並ぶ「北海道の遺産・文化」をはじめ、アイヌ文化と歴史や北方領土などに関する展示があり、ささまざまな角度から北海道の歴史や文化を知ることができます。

屯田兵村と兵屋の写真
森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」の写真

 最後に赤れんが庁舎の利用について。入館料は大人300円、大学生・高校生200円、中学生以下や障害のある人などは無料。土産品などを扱う店やレストランは無料で入れます。庁舎最上部にある八角塔の観覧(1日4回、各回定員7人。入館料とは別に小学生以上1200円)などのオプションツアーもあります。予約は同庁舎のホームページで(空きがあれば当日受付も可)。問い合わせは011-206-8390へ。

 ちなみに、八角塔の観覧ではこんな風景が見られます。

八角塔と現在の北海道本庁舎(右後方)
八角塔と現在の北海道本庁舎(右後方)
塔のバルコニーからの眺め。左右に見える白いテントではイベントが開かれていた
塔のバルコニーからの眺め。左右に見える白いテントではイベントが開かれていた

(取材・文/ふるさと特派員 島田賢一郎)