増田隊員の「ほのぼの日記」(9月21日更新)

令和3年度

9月21日 ワークシート作り

 夏の発掘調査も終わり、例年ですと秋の体験学習シーズンが始まる予定でしたが、今年は緊急事態宣言を受けて、延期・中止が続いています。なかなか思うようにいきませんが、いつ再開されても大丈夫にするためにも、今できることを準備しておきたいと思っています。

 昨年、ふるさと館JRYへ体験学習に訪れる小学生向けにワークシートを作成しました。宝探しのように写真のものをふるさと館JRYの展示から探し出して、答えを書いてもらう、自分ではうまくできたと自画自賛していました。歩き回らないとならないし、実際は時間がかかるかもしれない。少し難しかったかなと思っていました。しかし、実際に子どもたちにやってもらうと「簡単だった」「すぐ終わった」の反応が返ってきました。30分かかる見込みをたてていたものの10分ほどで「終わったー」の声。こんなはずでは…と焦る私。体験プログラムにワークシートを活用していこうと思っていたので、これは大反省となりました。

ワークシートをやる子どもたち
昨年の様子
中学生・小学生向けワークシート
中学生・小学生向けワークシート
ワークシート作りに欠かせない資料
ワークシート作りに欠かせない資料
湧別町史・上湧別町史
着任時から読み続けている町史

 昨年の反省を生かして、今年は練りに練って考えています。試作を作り、実際にやってみて…を繰り返し、完成しました。一足先に中学生向けを作成し、この秋に実際に活用する予定でしたが…延期に。まだ実践はできていませんが、改良を重ねて色々なワークシートを作成していきたいと思っています。今は社会科見学等で訪れる学校向けに作成していますが、今後は多くの方々にも湧別と湧別の歴史を楽しく学べるツールとして活用していきたいと考えています。

8月10日 シブノツナイ竪穴住居群発掘調査

 北海道の夏、想像以上に暑い。道外出身者がびっくりするところです。そんな暑い夏ですが、今年も7月15日からシブノツナイで発掘調査が始まりました。昨年同様に遺跡のなかでも特に大きな竪穴を2基発掘しています。実際、発掘ってどんなことをやっているの?と不思議に思われる方もいるかと思います。今回、少しリポートします。

竪穴住居跡に調査する範囲を設定している
竪穴住居跡に調査する範囲を設定します
少しずつ土の色を見極めながら掘っている姿
少しずつ土の色を見極めながら掘っていきます

 発掘する竪穴住居跡に調査する範囲を設定します。今回は、中心から南方向・東方向に長方形に設定します。発掘するなら全部掘ればいいのでは?と思われるかもしれませんが、遺跡の保存を考え、最小限の調査区域で調査を行います。調査区域を決めたら、現在の地表面の土から少しずつ土の色を見極めながら掘っていきます。

出土遺物に目印をつけてまわりを掘っている
遺物が見つかったら目印をつけて、より慎重に掘っていきます
竪穴住居が使われていた時代の床面が出てきた
進めていくと当時の床面がでました

 掘り進めていくと、土器のかけらや黒曜石(十勝石)が出てきました。出てきた場所に目印をつけ、他にも出てこないか慎重に掘っていきます。さらに掘り進めていくと、竪穴住居の床面が出てきました。床面のすぐ上に土器のかけらや石器などがあると、当時使用されていたものであろうと考えられ、土器の文様などからいつの時代の住居かわかってきます。

発掘調査風景
現在も調査中です
測量する増田
私も測量で参加しています

 住居跡のどこの場所からどんなものが出土したかなど、図面を作成するために、測量を行っています。土の層などを観察して、どのように今の竪穴住居跡の形になったのかなど、詳細に図面に記録していく作業も行います。発掘調査の現場では、実際に掘っていく作業、記録を取る作業を行い、現場の調査のあと、実際の出土品を調査する整理作業を行い、報告書としてまとめる。この流れが遺跡の発掘調査になります。

 今年の発掘調査ももう少しで終わります。暑い中でしたが、みんなでこれは何だ?この土、どう考える?などいろいろ意見を言い合ったり、また私の知らない湧別の昔の話を教えてもらったり、勉強になるとてもいい機会になりました。

7月1日 樺太 絵葉書展始まりました

樺太絵葉書展看板

 7月1日(木曜日)から文化センターさざ波町民ギャラリーにて「樺太絵葉書展」が始まりました。オホーツク管内の博物館を巡る企画展で、樺太を題材にした絵葉書をテーマごとに展示しています。今回、ふるさと館JRYではなく、リニューアルした文化センターさざ波の町民ギャラリーで展示を行うことになり、展示方法から職員で案を練り、準備しました。

展示準備をする増田
展示の準備風景
絵葉書をピンでとめる増田

 今回の展示では、樺太の歴史・記憶を絵葉書から見ることができます。私は、失礼ながら樺太にこんなに発展した大きな町があったことを今回初めて知りました。鉄道が走り、大きな港に、製紙工場。犬がこんなに多くの木を運ぶの!?と驚いたり。準備の最中も何度も手が止まってしまいました。絵葉書といっても写真をもとに作られているので、より現実的に見ることができます。

 7月1日(木曜日)から8月20日(金曜日)まで文化センターさざ波町民ギャラリーにて開催されていますので、ぜひ皆さんご覧ください。

展示写真その1
展示写真その2
展示写真その3

6月15日 記念木 看板設置

町内には記念木が各所にあり、その看板はふるさと館JRYで定期的に点検しています。
学校や神社などでこんな看板を見たことはありませんか?

記念木看板

湧別総合体育館にある記念木の看板が老朽化で修繕が必要となっていたため、JRY職員で再度設置することになりました。
屋外に設置される看板なので、風雨にさらされて説明文もところどころ文字がなくなってしまっていたり…

先日、看板の説明文の修繕も終わり、設置に向かいました。
看板の支柱を埋める穴掘りが大変で、道具がなかなかうまく使いこなせず、早々にバトンタッチとなりました。私は水平取りと看板を支える係に徹しました。

ダブルスコップをもつ
ダブルスコップで穴を掘ります
ダブルスコップを差し込む
ダブルスコップで土をはさむ
支柱を埋める穴を掘るJRY職員

無事、看板設置の完了です。暑い中ご苦労様ですと差し入れもいただき、ありがたかったです。
博物館の仕事も「屋内で資料とにらめっこ」のイメージが強いと思いますが、それだけではなく、いろいろなことをやっているんですよ。

看板設置完了

5月10日 春がやって来ました

あっという間に春がやって来ましたね。と思ったら、雪が降ったり寒かったりで、ストーブをつけたり消したりの繰り返しの日々です。
湧別に来るまでは、桜は早ければ入学式までに散ってしまう、そんな感覚だったので、「5月の桜」は湧別に来て2年目の春もまだ不思議な感覚です。

先日、桜が満開になった上湧別神社へカメラ片手に向かいました。
青空と桜、緑の木々も映える絶好の日でした。
強風で桜吹雪にもなっていましたが、良いタイミングで見ることができました。

上湧別神社満開の桜
上湧別神社鳥居越しの桜
上湧別神社石碑越しの桜

4月は、町内で遺跡があるかどうかを調べる試掘調査に参加したり、囲炉裏の体験学習に備えて、JRYお手製のミニ囲炉裏の燃焼実験をしたりと動き回っていました。
春になると、人間も活動的になって来ますね。冬の間にのんびり過ごしてしまって、やり残してしまったこともあるので、夏は発掘調査が控えているので持ち越さないように頑張ります。

重機が掘り上げた土の中に土器片や石器など遺物がないか確認しています
重機が掘り上げた土の中に土器片や石器など遺物がないか確認しています
体験学習に適しているか実際にやってみます
体験学習に適しているか実際にやってみます

4月1日 残雪のシブノツナイ

去年の3月。初めて残雪の水玉模様のシブノツナイの遺跡を目の当たりにして、とても興奮したのを覚えています。それから1年。今年もこの季節がやって来ました。
今年は念入りに計画をして、雪解けのシブノツナイ竪穴住居跡を撮影してきました。時間の経過とともにさまざまな景色を見せる遺跡の姿をご紹介します。

3月24日雪解けが始まったシブノツナイ竪穴住居跡
3月24日 雪解けが始まりました
3月27日前日の雪でうっすら雪化粧のシブノツナイ竪穴住居跡
3月27日 前日の雪で新たにうっすら雪が・・・
3月27日夕焼けのシブノツナイ竪穴住居跡
3月27日 夕焼けの時間を狙って撮影
3月28日竪穴住居跡のまわりの雪が解けて水玉模様になってきた
3月28日 水玉模様がだんだん増えてきました
3月31日竪穴に残雪の水玉模様がびっしりになった
3月31日 竪穴に残雪の水玉模様がびっしりになりました
目線の高さまで竪穴に近づくと竪穴に残雪の様子がよくわかります
目線の高さまで近づくとよりわかります

春が近づいて、ゆっくりまわりの雪が解けて竪穴住居跡にだけ雪が残る”水玉模様”ができていく姿がわかりましたでしょうか。今年は初めて夕焼けに染まる遺跡を撮影しようと、チャレンジしてみました。陽が落ちるタイミングは難しいですね。オレンジに染まる・・・とまではいきませんでしたが、普段撮影している風景とはまた違った景色に出会うことができました。
これからますます雪が解けて、夏の発掘調査に向けた準備が始まります。シブノツナイの遺跡の魅力をもっと紹介できるように頑張ります!

お問い合わせ先

企画財政課未来づくりグループ(上湧別庁舎)電話01586-2-5862