○湧別町普通河川管理条例

平成21年10月5日

条例第168号

(目的)

第1条 この条例は、湧別町の区域内に存する普通河川について、災害の発生を防止し、適正な利用及び流水の正常な機能を管理することにより、河川環境の保全を図り、公共の安全を増進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 普通河川 河川法(昭和39年法律第167号。以下「法」という。)の適用又は準用がされない公共の水流及び水面をいい、河川敷地及び河川管理施設を含むものとする。ただし、他の管理者が管理するものを除く。

(2) 普通河川管理者 この条例の規定に基づき、普通河川の管理を行う町長をいう。

(3) 河川敷地 普通河川の用に供する土地をいう。

(4) 河川管理施設 堤防、護岸、水門、せき、床止めその他普通河川の流水によって生ずる公利を増進し、又は公害を除却し、若しくは軽減する効用を有する施設をいう。ただし、普通河川管理者以外の者が設置した施設については、当該施設を河川管理施設とすることについて、普通河川管理者が権原に基づき当該施設を管理する者の同意を得たものに限る。

(5) 河川工事 普通河川の流水によって生ずる公利を増進し、又は公害を除却し、若しくは軽減するために行う工事をいう。

(6) 汚水 生活又は事業(耕作及び養魚の事業を除く。)に起因し、又は附随する廃水をいう。

(境界に係る普通河川管理の特例)

第3条 町長は、普通河川の2以上の市町の境界に係る部分については、関係市町長と協議して、別に管理の方法を定めることができる。

2 前項の規定による協議に基づき、町長が他の市町の区域内に存する部分について管理を行う場合においては、町長は、当該他の市町長に代わってその権限を行い、他の市町長が湧別町の区域内に存する部分について管理を行う場合においては、当該他の市町長は、町長に代わってその権限を行う。

(河川管理施設の構造等の基準)

第4条 河川管理施設又は第8条第3号の許可を受けて設置される工作物の構造について河川管理上必要とされる技術的基準は、別に定める。

(普通河川管理者以外の者の施行する河川工事等)

第5条 普通河川管理者以外の者は、普通河川管理者の承認を受けて、河川工事又は普通河川の維持を行うことができる。ただし、草刈り、軽易な障害物の処分その他これらに類する小規模な維持については、承認を受けることを要しない。

(工事原因者による河川工事)

第6条 普通河川管理者は、普通河川を損傷した行為又は普通河川の現状を変更する必要を生じさせた行為によって生じた河川工事又は維持を当該行為を行った者に施行させることができる。

(禁止行為)

第7条 何人も、普通河川において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 普通河川を損傷すること。

(2) 普通河川に、土石(砂を含む。以下同じ。)又はごみ、ふん尿、鳥獣の死体その他の汚物若しくは廃物を捨てること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、普通河川管理上有害な行為

(許可を要する行為)

第8条 普通河川において、次に掲げる行為をしようとする者は、普通河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、普通河川管理者が指定した行為を除く。

(1) 普通河川の流水を占用すること。

(2) 河川敷地を占用すること。

(3) 普通河川において、工作物を新築し、又は改築し、若しくは除却すること。

(4) 河川敷地において、土石その他の産出物を採取すること。

(5) 普通河川において、草木を栽植すること。

(6) 普通河川において、土地の掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更すること。

(7) 普通河川において、土、汚物、染料その他の河川の流水を汚濁するおそれのあるものが付着した物件を洗浄すること。

(8) 前各号に掲げるもののほか、普通河川に影響を及ぼすおそれのある行為(他の法律による許可等の処分を受けた行為を除く。)

(汚水の排出)

第9条 普通河川に、1日につき50立方メートル以上の汚水を排出しようとする者は、普通河川管理者に届け出なければならない。ただし、当該事業、汚水を排出する施設又は汚水の排出について他の法律による許可等の処分を受け、又は届出をしているときは、この限りでない。

2 前項本文の規定による届出をした者は、その届出に係る事項を変更したとき、又は汚水の排出を廃止したときは、遅滞なくその旨を普通河川管理者に届け出なければならない。

3 普通河川管理者は、異常な渇水等により普通河川の汚濁が著しく進行し、普通河川の管理に重大なる支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、普通河川に汚水を排出する者に対し、排出する汚水の量を減ずること、又は汚水の排出を一時停止すること、若しくはその他必要な措置をとるべきことを求めることができる。

(権利譲渡の承認)

第10条 第8条第1号第2号又は第4号の許可に基づく権利は、あらかじめ普通河川管理者の承認を受けなければ譲渡することができない。

(地位の承継の届出)

第11条 相続人、合併により設立される法人その他の第5条による河川工事の施行を承認された者、第6条により河川工事の施行を命じられた者及び第8条による許可を受けた者の承継人は、被承継人が有していたこれらの規定による承認、命令及び許可に基づく地位を承継する。

2 前項の規定により地位を承継した者は、その承継の日から30日以内に、普通河川管理者に届け出なければならない。

(原状回復命令等)

第12条 この条例の規定による許可又は承認を受けた者は、その行為を廃止したときは、速やかに、その旨を普通河川管理者に届け出なければならない。

2 普通河川管理者は、前項の届出があった場合において普通河川管理上必要があると認めるときは、当該許可に係る工作物を除却し、普通河川を原状に回復し、その他必要な措置をとることを命ずることができる。

(許可等の条件)

第13条 普通河川管理者は、この条例の規定による許可又は承認について、適正な普通河川管理の確保のため、必要最小限度において、かつ、許可又は承認を受けた者に不当な義務を課すことにならない範囲において、条件を付することができる。

(立入検査等)

第14条 普通河川管理者は、この条例を施行するため必要がある場合においては、この条例の規定による許可又は承認を受けた者から普通河川管理上必要な報告を徴し、又はこの条例による権限を行うため必要な限度において、当該職員に当該許可若しくは承認に係る工事その他の行為に係る場所若しくは当該許可若しくは承認を受けた者の事務所若しくは事業所に立ち入り、工事その他の行為の状況又は工作物、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。

2 前項の規定による立入検査をする当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のため認められたものと解してはならない。

(監督処分)

第15条 普通河川管理者は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、この条例の規定により与えた許可若しくは承認を取り消し、変更し、その効力を停止し、その条件を変更し、若しくは新たに条件を付し、又は工事その他の行為の中止、工作物の改築若しくは除却、工事その他の行為若しくは工作物により生じた若しくは生ずべき損害を除去し、若しくは予防するために必要な施設の設置その他の措置をとること若しくは普通河川を原状に回復することを命ずることができる。

(1) この条例の規定又は規定に基づく処分に違反した者

(2) この条例の規定による許可又は承認に付した条件に違反している者

(3) 詐欺その他不正な手段により、この条例による許可又は承認を受けた者

2 普通河川管理者は、この条例の規定による許可又は承認を受けた者に対し、次の各号のいずれかに該当する場合においては、前項に規定する処分をすることができる。

(1) 許可又は承認に係る工事その他の行為につき、又はこれらに係る事業を営むにつき、他の法律による許可等の処分を受けることを必要とする場合において、これらの処分を受けることができなかったとき、又はこれらの処分が取り消され、若しくは効力を失ったとき。

(2) 許可又は承認に係る工事その他の行為又はこれらに係る事業の全部又は一部の廃止があったとき。

(3) 自然現象により普通河川の状況が変化し、許可又は承認に係る工事その他の行為が普通河川管理上著しい支障を生ずることとなったとき。

(4) 河川工事のためやむを得ない必要があるとき。

(5) 前号に掲げる場合のほか、公益上やむを得ない必要があるとき。

(監督処分に伴う損失の補償)

第16条 普通河川管理者は、前条第2項第4号又は第5号に掲げる処分により損失を受けた者があるときは、その者に対して通常生ずべき損失を補償しなければならない。

2 前項の規定による損失の補償については、普通河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。

3 普通河川管理者は、第1項の規定により補償すべき損失が、前条第2項第5号に該当するものとして同項の規定による処分を行った場合においては、当該補償金を当該理由を生じさせた者に負担させることができる。

(普通河川の管理に要する費用の負担原則)

第17条 普通河川の管理に要する費用は、この条例及び他の法律に特別の定めがある場合を除き、町の負担とする。

(境界に係る普通河川の管理に要する費用の特例)

第18条 町長は、普通河川の2以上の市町の境界に係る部分について第3条第1項の規定に基づき関係市町長と協議して別に管理の方法を定めた場合においては、当該普通河川の管理に要する費用について、関係市町長と協議して、その分担すべき金額及び分担の方法を定めることができる。

(原因者の費用負担)

第19条 第5条第6条及び第12条の規定により普通河川管理者以外の者が行う河川工事又は普通河川の維持に要する費用は、当該河川工事又は普通河川の維持を行う者が負担しなければならない。

(義務の履行のために要する費用)

第20条 第15条第1項の規定により、工作物の改築若しくは除却、工事その他の行為若しくは工作物により生じた若しくは生ずべき損害を除去し、若しくは予防するために必要な施設の設置その他の措置をとること又は普通河川を原状に回復することを命じられた者は、その費用を負担しなければならない。

(占用料等)

第21条 町長は、第8条第1号第2号及び第4号の規定による許可を受けた者から別表に掲げる占用料又は採取料(以下「占用料等」という。)を徴収する。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、占用料等を減額し、又は免除することができる。

(1) 公共団体において、緑地、公園及びため池の用に供するとき。

(2) その他特に町長が必要であると認めたとき。

2 占用料等は、当該占用を許可した日から15日以内に納入通知書により一括して徴収するものとする。ただし、当該占用の期間が翌年度以降にわたる場合においては、翌年度以降の占用料は、毎年度、当該年度分を4月30日までに徴収する。

(占用料等の返還)

第22条 第15条第2項の規定により、占用の許可を取り消したときは、前条により徴収した占用料等を、当該占用箇所の原状回復がされた日の翌日から日割りをもって返還する。

(督促及び延滞金の徴収)

第23条 法第74条第1項の規定による督促を受けた納付義務者が、督促状の指定期限までに同項に規定する占用料等を納付しない場合において、その未納付額が2,000円以上であるときは、その指定期限の翌日から占用料等の完納の日又は財産差押えの日の前日までの日数に応じ、当該未納付額(その一部につき納付があった場合におけるその納付の日以後の期間については、その納付金額を控除した額とし、1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)につき年14.5パーセントの割合で計算した延滞金を徴収する。ただし、延滞金額が500円未満であるときはその金額、延滞金額に100円未満の端数があるときはその端数金額は、徴収しない。

(委任)

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第25条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第7条第1号の規定に違反した者

(2) 第8条第1号第3号第5号又は第6号の規定に違反した者

2 詐欺その他不正な手段により、第8条第1号第3号第5号又は第6号の許可を受けた者は、20万円以下の罰金に処する。

3 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の罰金に処する。

(1) 第7条第2号の規定に違反した者

(2) 第8条第7号の規定に違反した者

(3) 第9条第1項又は第2項の規定に違反した者又は虚偽の届出をした者

(4) 詐欺その他不正な手段により、第8条第7号の許可を受けた者

(5) 第14条第1項の規定に違反して、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、若しくは妨げた者

4 第11条第2項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、5万円以下の過料に処する。

(過料)

第26条 町長は、詐欺その他不正の行為により、この条例に定める占用料等の徴収を免れた者については、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

(施行期日)

1 この条例は、平成21年10月5日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の上湧別町普通河川管理条例(平成12年上湧別町条例第21号)又は湧別町普通河川管理条例(平成12年湧別町条例第10号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 この条例の施行の日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成24年3月12日条例第13号)

この条例は、平成24年4月1日から施行する。

別表(第21条関係)

1 流水占用料

区分

単位

期間

単価

摘要

鉱工業用水

毎秒0.1立方メートル

1年又は1使用期間

359,100

鉱工業経営に必要な用水(汽かん冷却用水を除く。)

汽かん冷却用水

67,200

 

魚族養殖用水

99,750

 

農産物加工用水

33,600

農業者が自家生産物を直接加工するために必要な用水に限る。

その他の用水

67,200

 

備考

1件が0.01立方メートル未満のものである場合は、0.01立方メートルとして計算する。

2 土地占用料

区分

単位

単価及び算出方法

1月以上の占用

1月未満の占用

建造工作物敷地(外径が0.4メートル以上の管を埋設する場合の敷地を含む。)

1平方メートルにつき1年

近傍類似の土地の1平方メートル当たりの価格(地方税法(昭和25年法律第226号)第349条に規定する固定資産課税台帳に登録された価格をいう。以下「近傍価格」という。)に100分の6を乗じて得た額(1月未満の占用にあっては、その額に100分の105を乗じて得た額)(その額が20円に満たない場合にあっては、20円)

第1種電柱

1本につき1年

530円

556円50銭

第2種電柱

820円

861円

第3種電柱

1,100円

1,155円

第1種電話柱

480円

504円

第2種電話柱

760円

798円

第3種電話柱

1,000円

1,050円

その他の柱類

48円

50円40銭

共架電線その他上空に設ける線類

1メートルにつき1年

5円

5円25銭

鉄塔

1基につき1年

950円

997円50銭

(外径が0.4メートル未満のものに限る。)の埋設

0.07メートル未満のもの

1メートルにつき1年

20円

21円

0.07メートル以上0.1メートル未満のもの

29円

30円45銭

0.1メートル以上0.15メートル未満のもの

43円

45円15銭

0.15メートル以上0.2メートル未満のもの

57円

59円85銭

0.2メートル以上0.3メートル未満のもの

86円

90円30銭

0.3メートル以上のもの

110円

115円50銭

鉄道及び軌道敷地

1平方メートルにつき1年

80円

84円

農耕用敷地

近傍類似の土地の1平方メートル当たりの小作料の標準額(農地法等の一部を改正する法律(平成21年法律第57号。以下「改正法」という。)第1条の規定による改正前の農地法(昭和27年法律第229号)第23条第1項の規定に基づき町農業委員会が改正法の施行の日の前日において定めていた小作料の標準額(その定めがないときは、類似の町農業委員会が定めた小作料の標準額)をいう。以下同じ。)(1月未満の占用にあっては、その額に100分の105を乗じて得た額)

採草及び放牧用敷地

近傍の畑の用に供している土地の1平方メートル当たりの小作料の標準額に100分の60を乗じて得た額(1月未満の占用にあっては、その額に100分の105を乗じて得た額)

漁業及び養殖用水面

20円

21円

係船その他に係る水面

30円

31円50銭

鉱泉地

1口につき1年

類似の土地の価格に100分の6を乗じて得た額(1月未満の占用にあっては、その額に100分の105を乗じて得た額)

その他の敷地

1平方メートルにつき1年

近傍価格に100分の5を乗じて得た額(1月未満の占用にあっては、その額に100分の105を乗じて得た額)(その額が10円に満たない場合にあっては、10円)

備考

1 1件が1平方メートル又は1メートル未満のものであるときは、1平方メートル又は1メートルとして計算する。

2 占用の期間が1年未満であるとき又は占用の期間に1年未満の端数があるときは、月割をもって計算し、なお1月未満の端数があるときは、1月とみなして計算する。

3 単価を算出するに当たっては、近傍価格が前年度の当該占用に係る土地占用料の算定に用いた近傍価格に1.1を乗じて得た額(以下「調整近傍価格」という。)を超える場合には、当該調整近傍価格を近傍価格とする。

4 第1種電柱とは、電柱(当該電柱に設置される変圧器を含む。以下同じ。)のうち3条以下の電線(当該電柱を設置する者が設置するものに限る。以下この事項において同じ。)を支持するものを、第2種電柱とは、電柱のうち4条又は5条の電線を支持するものを、第3種電柱とは、電柱のうち6条以上の電線を支持するものをいう。

5 第1種電話柱とは、電話柱(電話その他の通信又は放送の用に供する電線を支持する柱をいい、電柱であるものを除く。以下同じ。)のうち3条以下の電線(当該電話柱を設置する者が設置するものに限る。以下この項において同じ。)を支持するものを、第2種電話柱とは、電話柱のうち4条又は5条の電線を支持するものを、第3種電話柱とは、電話柱のうち6条以上の電線を支持するものをいう。

6 共架電線とは、電柱又は電話柱を設置する者以外の者が当該電柱又は電話柱に設置する電線をいう。

3 産物採取料

区分

単位

単価

摘要

土砂

1立方メートル

136円50銭

客土用又は盛土用土砂で砂利の入らないもの

砂利

168円

砂、切込砂利、栗石含む。

玉石

220円50銭

直径15センチメートル以上30センチメートル未満のもの

転石

934円50銭

直径30センチメートル以上のもの

その他

町長が定める額

 

湧別町普通河川管理条例

平成21年10月5日 条例第168号

(平成24年4月1日施行)